移植後退院まで。(3)
2010/11/03 Wed
スケジュール帳の日付のよこに、小さい数字を書いています。移植してから何日たったか・・・・。いつのまにか、600日を裕に越えています。来年の年明けには、3年目に入ります。
移植当時のこと・・・強いて言えば、、悪夢のような出来事・・・かな。でも、つらかった体験も、今の娘の姿が、チャラにしてくれているように思います。
【 day 8 】
朝6時すぎ、気持ちが悪いといって苦しむ。時々、腹痛を訴える。痛みのない間にすこし、飲水。吐き気をおさえるために、「ドルミカム、つかう?」と看護師さんにきかれるが、「マルクの麻酔がさめるときのような気分の悪さがでるから。」と拒否。午前9時、吐き気、痛み、おさまり、眠る。熱、40.5。「からだが、うごかせない・・・。」正午、赤血球の輸血。直後、頭に赤いポツポツ。(輸血のせい?)先生にきいてみると、「好中球があがってくるときに、そういう症状がでることもある。」という。午後、ずっと寝ている。先生より、朝の採血の結果、腎機能が悪くなっている(通常の半分のはたらき)といわれる。CTの検査をするが、特に異常はないとのこと。夕方、尿がやっとでる。(それまでは、からだが、動かせなくてポータブルトイレに座ることすらできなくなっていた。)尿検査の結果、酸性、アルカリ性のバランスは正常。発熱による脱水症状がでていたのだろうといわれる。この日は、夜になってやっと目が覚めた感じ。体はまだ動かせない。赤い発疹は両側の頬にもでてきた。夕方から夜には吐き気は治まっていたが、夜中の2時半ごろ、「気持ちわるい~。」がはじまる。
【 day 9 】
うとうとしながら、ときどき吐き気を訴える。かなりつらそうであるが、おさまれば眠れる。(頓用の痛み止めをつかったらしいが、薬品名は記録していない。)午前中、先生がくる。免疫抑制剤の血中濃度が低かったことで、「生着症候群」をおこしている。生着するスピードがはやい。(この日、白血球 200)GVHDに移行するかもしれないので、昨日からプレドニンを開始している。腎機能は大丈夫。CRPも、10と高いが、わるくなってはいない。今日は、血小板の輸血。ずっと吐き気で苦しんでいる。看護師さん、「ドルミカム、少ない量で流してはどうか?」と提案してくれる。娘、苦しくて朦朧としながら、了解する。ドルミカムがはじまって、また、眠りつづける。トイレのときは、なんとかおきて、ポータブルトイレに移るが、それ以外にはほとんど体をうごかすことができない。夜、8時、吐き気が猛烈にひどくなり、泣き叫ぶ。体がガタガタふるえる。水を飲むが、すぐに、ほとんど、吐いてしまう。透明な黄緑色の液体を吐いてので、びっくりするが、小腸のほうから上がってくるとこんな色になると看護師さんがおしえてくれる。10時、ステロイド、抗生剤の点滴がはじまったところで、やっと落ち着く。熱、40.9。
【 day 10 】
朝6時、また吐き気↑。気持ちわるい・・・というが、吐くことはない。プレドニンの点滴。寝たり、気持ちわるいといったり・・・。9時ごろから、陰部が「かゆい!!」と、声をだしてぐずる。腕に点滴針を留置することになるが、大声をあげて抵抗。午後は、トロトロ眠る。途中、ポータブルにすわる。午後4時ごろ、起きたとき、「(背中がチクチクして)痛~~い!!」と泣きわめく。塗り薬が届いたので、落ち着かせて、着替え。腹痛は痛み止めでコントロールできている。午後6時ごろ、眠れている。午後8時、かゆみがピーク。「かゆ~~い!!かゆい!かゆい!!」と大騒ぎ。アタラックスPを使う。入れ始めると、少し、眠りそうになるが、眠気より、かゆみのほうが、相当強いようで、「かゆ~~い、痒い痒い~~!!」と大騒ぎ。夜中、1時ごろ、やっと眠る。が、2時半、トイレのあと、「かゆ~~い!!」看護師さんに陰洗をしてもらう。気持ちわる~~いも続いている。ポータブルトイレにすわるのもやっと。寒気がするのか、すわると、ガタガタブルブル、ふるえている。
【 day 11 】
明け方4時にポータブルトイレにすわろうとするが、吐き気がつよくて動けない。わーわー泣いて、やっとトイレにうつって排便、排尿。陰部のかゆみ、訴える。水で陰洗してくすりをつける。そのあと、痛いとまた泣く。モルヒネのPCAポンプを2回、連続で押す。午前6時、熱 39.0。寝てるか、ときどき、叫んでいる。9時、ポータブルトイレにすわる。上体が、ぐらぐら、とってもだるそう・・・。わめいていたが、途中で、シャンとなる。久しぶりに普通の会話が成立する。トイレからベッドにもどるのも、這い登る感じ。ベッドにあがるので精一杯で、頭の位置をまくらのところまでもっていくことができず、変な体勢で、まるくなって寝ている。午前8時、のどがかわいた、と、マミーをグビグビ飲む。直後、気持ち悪い~~と泣く。そのうち眠る。午前10時、こんどは、ぶどうジュースを飲む。吐き気はあまりない。ポータブルトイレに移動。ふらふらするが、痛み、かゆみの訴えなし。11時すぎ、アロエヨーグルト3分の2、食べる。輸血をしたが、貧血が改善されないので、骨髄検査をする。午後、病状説明のため、小部屋に呼ばれる。(こうやって、呼ばれることは、あんまりよくない話をきくことになる・・・ということが、後々わかってきて、この小部屋はわたしにとってはトラウマのようになっています。)ここで、先生から、「血球貪食をおこしている。」といわれる。マクロファージの活動がとても活発になってしまって赤血球を食べてしまっている。全く赤血球が作られない状態だという。(フェリチン 16000)この状態を打開するには、免疫をもっとおさえる必要があると。プレドニンパルス療法+エトポシド(抗がん剤)をはじめます。という。なんてことだ!!かゆいの、きもちわるいの、といってるより、血液の中はもっと深刻な事態になっていたんだ!!移植の前処置でいれた抗がん剤が最後の抗がん剤だと思っていたのに・・・。S病院の先生たちが、移植したほうがいいんだよ~と、説得してくれたとき、移植をすれば、もう、抗がん剤は使わないからね・・・と言ってくれていたのに!!目の前が真っ暗になるような気持ちで、小部屋をでる。いっしょに話をきいていたダンナが「なんで、食っちゃうんだよ~~。」とボソリと、マクロファージにつっこみをいれていたのがこんな状況でも、なんか笑えた。
ふう~~。なんか、いっぱい書いて疲れた。今日は、ここまで。


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